AIエージェントは「チャットで質問に答えるもの」から、「常駐して情報を集め、記事を書き、投稿し、失敗時に止まる仕組み」へ移りつつあります。
jikkai.netでは、OpenClawを中心に複数のAIエージェントを役割分担させ、WordPress記事化とX投稿までつなぐ実運用システムを構築しています。まだこの形でAIエージェントを回している事例は多くありません。
この記事では、公開できる範囲で構成思想を整理します。
何を作っているのか
現在のjikkai運用では、AIエージェントが次のような作業を分担しています。
- ニュースや商品情報の収集
- 投稿候補の選別
- ローカルLLMによる本文生成
- WordPress REST APIによる記事公開
- Xへの投稿
- queue / state / registry による重複防止
- 失敗時の停止と再試行
単発の自動投稿botではなく、「複数のAIが役割を持って動く小さな編集部」に近い構成です。
中心にあるのはOpenClaw
OpenClawは、ローカルPC上でAIエージェントを動かし、ファイル操作、Web確認、スクリプト実行、メッセージ連携などを扱える実行環境です。
jikkaiではOpenClawを、単なるチャットUIではなく、以下のような運用基盤として使っています。
- 作業ログをMarkdownに残す
- プロジェクトごとに設定・state・draftを分離する
- 複数エージェントに役割を持たせる
- daemon化した投稿処理を監視する
- 問題発生時に即座に修正・再起動する
ポイントは、AIの返答をその場限りにしないことです。判断、変更、失敗、復旧手順をファイルに残すことで、次の作業に接続できます。
ローカルLLMを補助エンジンとして使う
本文生成には、LM Studioで動くローカルLLMも組み込んでいます。
外部APIだけに依存せず、ローカルLLMを補助エンジンのように使うことで、次のようなメリットがあります。
- 投稿文の生成をローカルで回せる
- APIコストや制限の影響を受けにくい
- 投稿ルールを細かく調整しやすい
- 失敗時に明確に止められる
重要なのは、LLMが止まっている時に適当なfallback文で投稿しないことです。jikkaiでは、本文生成が失敗した場合は投稿を止める方針にしています。
「何か出す」より、「品質が担保できないなら出さない」を優先しています。
WordPress記事化とX投稿を分ける
jikkai.netでは、外部ニュースソースの情報をそのままXへ流すのではなく、必要に応じてjikkai.net側に記事として整理し、その記事URLをXへ投稿する構成を取っています。
この形にする理由は明確です。
- 情報の蓄積先が自サイトになる
- あとから記事を更新できる
- X投稿だけで終わらず検索流入も狙える
- カテゴリーごとに資産化できる
今回追加したAIカテゴリーも、この考え方で運用します。
OpenAIの新モデル、Claude Codeの更新、OpenClawのアップデート、ローカルLLMの新モデル情報などを、短い速報だけでなく「実務で何が変わるか」まで含めて記事化していきます。
外部サービス連携は規約順守を前提にする
AIエージェントを実運用へつなぐ場合、外部サービスとの連携部分は特に慎重に扱う必要があります。
jikkaiでは、各サービスの公式機能、公開API、管理画面、投稿画面など、サービス側が提供している範囲で運用し、規約や制限に抵触する可能性がある方法は採用しない方針です。
自動化で重要なのは、制限を回避することではなく、運用を安全に止められることです。投稿回数、投稿内容、アカウント切替、失敗時の再試行は、人間が確認できるログに残し、問題があれば停止できる形にしています。
この部分は今後も、各サービスの規約変更に合わせて見直します。
重複防止はかなり重要
AIによる自動記事化で怖いのは、同じニュースや同じ商品を何度も投稿してしまうことです。
jikkaiでは、次のようなstateを分けて管理しています。
- 収集済みURL
- 投稿済み記事URL
- WordPress記事ID
- X投稿ログ
- queue
- dead-letter
特に、WordPress記事作成後にX投稿だけ失敗した場合、次の実行で同じ記事をもう一度作ってしまう危険があります。
これを避けるため、記事を作った時点でregistryに記録し、再実行時は既存記事を再利用する設計にしています。
AIカテゴリーでやっていくこと
jikkai.netのAIカテゴリーでは、今後以下のような記事を増やしていく予定です。
- OpenAIの新モデル情報
- Claude Code / Codex / Gemini CLI など開発AIの更新
- OpenClawのアップデート情報
- LM Studio / Ollama / llama.cpp などローカルLLM運用
- 新しいオープンモデルの実用性チェック
- AIエージェントを常駐運用する構築メモ
- WordPress記事化やX投稿の自動化ノウハウ
単なる海外ニュースの翻訳ではなく、「実際に運用すると何が問題になるか」「どう組めば止まりにくいか」まで踏み込みます。
まとめ
AIエージェントの本番運用では、モデル性能だけでなく、周辺の仕組みが重要です。
- 何を収集するか
- どのLLMに書かせるか
- 失敗時に投稿を止めるか
- 重複をどう防ぐか
- WordPressやXとどう接続するか
- 人間がどこで判断するか
このあたりを丁寧に設計すると、AIは単なるチャット相手ではなく、実際にメディア運用を支えるエージェントになります。
jikkai.netのAIカテゴリーでは、この実験と実運用の記録を続けていきます。